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自我封鎖と当事者意識の覚醒こそが社会制度設計の要諦

Posted by ななし on 19.2015 記事 0 comments 0 trackback
3月11日に発生した東北大震災とその後の原発危機という未曽有の災禍から、人々は従来の営みをただ継続し或いは復興させていくことについて強い疑問や懸念を抱いているのではないだろうか。

なぜなら、原発の安全性を強弁し続けてきた政界、官界、学界といった統合階級の信じられないほどの無能ぶり、情報を誤魔化し肝心なことを伝えないマスコミの裏切りを見せつけられては、幾ら受入れ体質の強い縄文人気質を色濃く残す日本人でも、強い統合不全に晒されずにはおれないと思うからである。

その不全の行き着く先には、我々が自らの人生を考える上で大きな影響を受けてきた“根拠なき観念群”への疑念があるはずである。

それは例えば、官僚の無謬性という錯誤に象徴される「学歴信仰」という名のレッテル貼りの無意味さであったり、災害によって一瞬にして土地や財産はもとより、命まで奪われるといった不条理から来る私有・所有という「権利意識」の儚さである。
或いは折角、義援金が多く寄せられているのに、全員に公平に行き渡るようになるまで一銭も渡さないといった、硬直した「公平・平等観念」の阿呆さ加減もあろうか。
数え上げれば幾らも出て来そうなこれら倒錯観念群は実は、全て自我を肯定したことから始まっている。

そもそも人類は直系の祖である原モグラの登場した約6000万年前から、生存圧力を突破するために同類他者と共に認め合い励まし合う共認機能を基に懸命に生き延びてきた。
だが、その機能には副作用ともいえる弱点があり、仲間として受け入れてもらえない=共認不全に陥ると、自我を発生させる。この自我とは自己中心的な振る舞いを誘引し、やがては集団としての共認統合を阻害してしまうものであり人類の生存を脅かす内なる敵、それも最大の宿敵となる。

そこで人類は霊長類の時代から、この根幹である共認と自我の関係構造に向き合い、如何にして自我を封鎖し集団を安定的に統合するかということを学んできた。それが母系による婚姻様式や祭事であり謂わば“社会の智慧”であった。
ところが5500年前、一部の遊牧部族が母系から父系へと婚姻制度を変化させたことなどが要因となり自我封鎖に失敗、人類史上初の同類闘争が始まった。そこから数千年に及ぶ殺戮や略奪行為によってユーラシア大陸の殆どの原始共同体が破壊し尽され、まずは力の強き者=武力国家が、更に時代を下ると誑かす者=市場・金貸しが自我の赴くままに支配構造を作ってきたというのが有史以来の社会の実相である。

現代社会もこのパラダイムの延長線上にあり、支配層=統合階級が抱く自我、つまり個人を最優先し私益を正当化する“私権観念”を捏造し、学者やマスコミを利用し流布することで、私権に基づく契約や法律など社会諸制度を構築していった。

但し、自我はそれ自体が反社会的・反統合的性質を内在するため、私権パラダイムの世は他集団の敵を措定し、或いは自集団内の被支配層を武力・暴力で脅す以外に統合維持する術を持たない。しかも、今日の日本のように生存圧力が低下し他国からの外圧もない状況が続けば、統合階級は堕落し解脱を貪るだけである。

だからこそ、不意に巨大災害に襲われた時、無能の醜態を天下に晒し続けるほかないのである。彼らができることは、この期に及んでもせいぜい復興国債を当てにした利権争いや、特定の政治家や電力会社に全責任を覆い被せて視聴率・販売部数を伸ばそうと企むマスコミが暗躍し、人々の憤懣を煽りつつ溜飲を下げさせる程度である。

但し、統合階級を除く我々庶民にとっても課題がないわけでない。それは一重に共認闘争に対する淡白さもしくは脆弱さである。縄文人の受入れ体質ゆえかマスコミによる傍観者育成が奏功し換骨奪胎されたためなのかは更に追求する必要があるが、ここまで統合階級がだらしない中で庶民の側が共認闘争に打って出る気迫が感じられないままではやはり未来はないといえる。

従って、人々が統合不全を解消し活力を取り戻すには私権パラダイムの転換を図る、つまり自我封鎖の智慧を社会制度全体の隅々にまで盛り込んでいく事と同時に、共認圧力を高め当事者意識を育んでいくほかない。
また、それこそが皆が求める真の復興と呼べるものだと思うのである。

なお、自我封鎖と当事者意識覚醒を進める上でのポイントは、集団内の意思決定に於いて必ず全員で課題、役割、評価を共認し当事者意識を育むことである。
これによって共認圧力を浸透させ自我発生そのものを抑制することができると同時に、主体的に共認闘争に向かっていけるようになる。
これを社会統合のレベルから、職場や学校、家庭といった日常生活レベルまであらゆる段階に於ける各集団で行っていけばよいのだ。
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