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原発交付金 2 地域の活力を奪ったバラマキ

Posted by ななし on 27.2015 記事 0 comments 0 trackback
引続き「よくわかる原子力~電源三法交付金 地元への懐柔策」 より転載します。

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○圧力団体と支援組織

この交付金は、実質的にほとんど原子力発電関連の自治体に交付されています。関連する自治体の間では、この交付金を団体交渉で獲得するためや、有効な利用法を探るため「全国原子力発電所所在市町村協議会」「全国原子力立地市町村商工団体協議会」なるものが作られていて、活発なロビー活動をしています。

全国原子力発電所所在市町村協議会
全国原子力立地市町村商工団体協議会

さらにそうした自治体の活動を支援するために、1961年に設立された経産省の外郭団体「財団法人日本立地センター」という組織があります。2004年の総事業費は約20億円。

財団法人日本立地センター

その中で、各地の自治体を結ぶ広報・PA(パブリック・アクセプタンス)活動や、研修事業などを担当しているのは、

財団法人日本立地センター・エネルギー部

これらの組織の、予算規模もさることながら、その予算に裏付けされた活動は、各種広報誌発行(対象地域別に7種類の定期刊行物を発行)、TV・新聞・ラジオ等のマスメディアを利用した情報提供、まちづくり・まちおこし、農業振興・漁業振興、小中学生向けの教材作成、学校への講師派遣、高校生クイズ大会、原子力エネルギー問題を考えるセミナー開催、都市部住民と原発関連施設立地自治体との交流、まさにお金に飽かしてありとあらゆる活動をしているといってもいいような内容です。

しかし、こうした支援を受けている立地地方自治体は、それでは活性化しているでしょうか? これだけなりふり構わぬお金をばらまいていますから、たしかに地元は一見"潤って"います。立派な公民館・コミュニティーセンタやら、陸上競技場・体育館などのスポーツ施設、学校やら病院やら、軒並み豪華な施設が建設されています。

次に、それら立地自治体の様子を見てみましょう。

○地域の豪華施設

福島県東部の太平洋に面した浜通り地方のほぼ中央に位置する福島県双葉郡楢葉町。人口8300人余りのこの町の町役場に隣接する三階建ての「町コミュニティセンター」(写真右)は、収容人員八百人の大ホールを有する双葉郡内最大の文化施設です。国の電源三法交付金を使って建設し1985年にオープンしました。年間を通じてコンサートやミュージカル公演などが行われ、町民の文化活動の核になっています。しかし、現在維持管理には年間七千万円ほどかかります。催し物の主催者が支払う使用料だけではとてもまかない切れないようです。

電源三法交付金は、発電所の立地を早めに進めることを大きな狙いとしているため、発電所着工から短期間で自治体に支払われます。三法交付金のうち、楢葉町がコミュニティセンター建設に活用した「電源立地促進対策交付金」は発電所の着工から運転開始の五年目まで、道路建設、教育文化施設などの整備に充てることができます。町は同センター以外にも、陸上競技場や野球場などを配置した町総合グラウンド、天神岬スポーツ公園などの施設を交付金でつくりました。いずれの施設も今年間二千万円以上の維持管理費を必要としていますが、それが自治体の財政を圧迫しています。こうした状況は各地の立地自治体に共通しているようです。
福島民報2002/5月29日(水)掲載記事より


そうした全国の立地自治体が連帯した前述の「全国原子力発電所所在市町村協議会」という組織では、お互いの情報交換や、新たな地域振興の道を探っています。が、本来そうした組織の目的は、自治体の「自立」をめざした運動であるはずです。しかし、高額の施設をつくってしまうと、その維持管理だけでも膨大な費用がかかり、その費用を調達するだけのためでも、族議員を巻き込んでさらなる補助金を獲得するかたちの運動になり、ますます自立から遠ざかる、そんな構図が見えてくるようです。
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阿部佳容子
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