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「テレビはなぜインターネットが嫌いなのか?」 テレビ局員が絶対に話さないテレビの常識

Posted by ななし on 25.2013 記事 0 comments 0 trackback
通信(インターネット)と放送(テレビ)の融合といわれてもう4,5年もたつ。

テレビとインターネットを融合できたら便利になるのに、なぜ一向にそれが進まないのか?と思っているところにちょうど良い本が見つかった。

「テレビはなぜインターネットが嫌いなのか?」吉野 次郎 日経BP社

テレビ業界のことがわかりやすく書かれているので興味がある人はぜひ読んでみてはどうでしょうか。

どうやらこの本に出てくる「テレビ」とはNHKと民放をあわせていっているのではなく、民放がインターネットを嫌っているということらしい。

半世紀にわたって築き上げた金儲けの仕組みが、徐々に脅かされつつあることに民放は今おののいている。

まさにそれは「インターネット」という新たな媒体の登場によってテレビ,スポンサー,広告会社の黄金のトライアングルが崩れ始めているからである。

放送ビジネスは全国に一斉に伝達できる手段としてテレビ画面を使い、制作したコンテンツを流すことで視聴率を高め、そこにスポンサーのCMをのせることで彼らから膨大な広告料を得ている。

この放送ビジネスにとって最も危惧すべきものは、いわゆる「視聴率」というもので「視聴率」が獲得できなければ、スポンサーは金を多く出してはくれない。そのため「視聴率」獲得はテレビにとっては、まさに死活問題である。

テレビ局は、「視聴率を獲得するためのテレビ画面は、オレたちのものだ!」という強い縄張り意識を誇示し、決してその独占を手放そうとはしない。

複数のテレビ番組を同時に映し出すだけの機能にも敏感に反応するテレビ局関係者が,ましてインターネットなどという“よそ者”のコンテンツまで映し出す機能など簡単に容認できるわけがない。

また、番組製作会社が作ったコンテンツがテレビ局のアーカイブ内で死蔵されていたとしても、それをインターネットで放送するなどということもテレビ局はしたくないのである。

なぜならこれらのコンテンツを流通させないことが「視聴率」を高めるためにもなるわけで、人気があるコンテンツをテレビが独占することによって放送時の「視聴率」も高まると考えている。ユーチューブなどのネット動画サイトなどに非常にナーバスになっているのもそのせいかもしれない。

一方NHKは、インターネットに出ることに対して、民放ほど嫌がっていないという状況にある。

不祥事が明るみとなってしまったNHKは、視聴料不払い騒動などにより今後の視聴料収入による成長の見込みは閉ざされている。

現在では視聴料不払い騒動が多少落ち着いたとはいえ、将来的なリスクヘッジを考慮するとネット参入は当然といえば当然である。
NHKも成長したいのだ。

NHKの「見なくても徴収される視聴料」に不満を抱く者も、「見たい人だけ対価を支払うネットの有料放送」ならば納得するだろうと考えているようだ。

NHKアーカイブスなどでは今まで死蔵していたコンテンツを公開する事で、放送内容への関心を視聴者に持ってもらうことに現在ある程度だが成功している。

しかし、このようなNHKのネット参入をよく思っていないのもやはり、民放なのである。

■民放テレビ局が望む「二元体制」

二元体制とは、民放が娯楽番組など、20~34歳向けの「低俗な」番組を担当し、NHKはそれ以外をターゲットにした「まじめな」番組を担当する体制のことである。

民放の娯楽番組放送率は38%。NHKは15%。段違い。

娯楽番組のほうが視聴率をとれるので、民放はまじめな番組はあまり放送したくない。 娯楽番組の方が視聴率がとれるからという単純な理由である。

民放が低俗一辺倒の娯楽番組を流していられるのは、実はNHKがまじめな番組を流してくれているからに他ならない。

民放を見て不満を噴出してきそうな視聴者(年齢が比較的上の方)はNHKが受け持ってくれるという関係に胡坐をかいているのだ。
だから民放テレビ局は何かにつけNHKのネット進出を阻害してくる。

■家電業界の野望
少し前、テレビに2画面機能をつけた際、テレビ局側から「画面が汚れる」とかなり批判されたことがあった。

しかし、家電メーカーはテレビ局の広告事業を支えるためにテレビを販売しているわけではないので、その後もテレビの機能拡張を目指していった。

デジタル放送対応テレビでは、テレビの基本スペックは飛躍的に上がり、ソフトさえ導入すればいつでもネットに対応できる状態にある。

昔のネット対応テレビが失敗したのは、回線品質が悪かったからで、今はブロードバンドが普及しているので可能性は十分にある。

またネット対応テレビの普及は、OSをマイクロソフトに牛耳られている状況の打開策にも繋がるはずだ。

■芸能界とテレビの蜜月に陰り
映画からテレビに視聴者が移行したのは「スター」が映画からテレビというメディアに移行したせいである。
映画業界はスターの移動を阻止しようと、5社協定を結び、スターの囲い込みをかけたが、次第にそれも有名無実化していった。

芸能人がインターネットに移れば、テレビがインターネットに負ける可能性は十分ある。(芸人が動けばスポンサーも動き始めるかもしれない。)
現在、吉本興行などはネットに好意的である。

■制作会社の下克上
制作会社の数は約400社。
下請けの制作会社が人気番組を作っていることも珍しくない。
制作会社はテレビ以外にも当然番組を出したいが、テレビ局側は、制作会社が制作した番組の著作権をほぼずべてテレビ局に帰属させている。

テレビ局主導の番組なら制作会社も納得するが、制作会社主導で作った番組もその契約になっているため当然、制作会社としては納得がいかない。テレビ依存からなんとか脱却したい制作会社は、現在ネットに注目している。


「テレビはなぜインターネットが嫌いなのか?」

民放がインターネットを嫌う理由はよく分かった。
しかし、いくらインターネットを嫌おうとも、新たに開かれた可能性は止められない。

テレビから流れてくる民放の番組の品質は、年々下がる一方。
民放が見捨てられる日もそう遠くない!?

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