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自分らしく働くために、私たちに必要な「気づき」の力とは?

Posted by ななし on 19.2020 記事 0 comments 0 trackback
リンクより引用

青砥:どんなにインプットの効率を上げて生産性を高めたとしても、結局「自分がどうなりたいのか」がわかっていないと、人はハッピーになれないんです。そして、それをわかり得るのは、自分自身のほかにいません。

自分の在り方は「僕にとっての成長とは?」「私にとっての幸せとは?」などの自問自答を重ねて模索しなければならない。にもかかわらず、自分を見て、自分について考えることをしていない人たちが、日本には非常に多いなと感じています。自分に対するメタ認知が欠如してしまっているんです。

WORK MILL:それは、どうしてなのでしょうか。

青砥:日本の教育課程の中で、意思決定のベクトルを大人が握っていることが多いからかなと感じます。順調な学歴を歩んでいる人ほど、その傾向が強いですね。「親や先生の言うことに従う」という学習スタイルが定着してしまっているために、自分で考え、自分の意志で何かを決めることに慣れないまま、社会に出ざる得なくなっているのでしょう。人は「自分のことは自分が一番よくわかっている」と思いがちですが、それは多くの場合、錯覚にすぎません。意識的に考えようとしない限り、自分についての理解が深まることはないのです。たとえば、自宅を出てから最寄りの駅までの道のりって、おそらく今まで何千回と歩いていますよね。その間に、何本の電信柱があるか、覚えていますか?

WORK MILL:いえ、数えたことがありませんでした。

青砥:そうですよね。毎日見ているから、情報としては脳に届いているはずだけど、大抵は覚えていない。「学習する、記憶する」という行為には、エネルギーを使います。人間は無意識のうちに膨大な情報を受け取っていて、それをすべて記憶していこうとしたら、たちまちエネルギー不足になってしまう。だから省エネのために、脳は「要らない≒意識を向けない情報」を学習しないようにできています。そして、この電信柱の話とまったく同じことが、「自分自身について考えること」についても言えるんです。

WORK MILL:それは…「負荷が大きいから、脳が考えないようにしている」ということでしょうか。

青砥:その通り。「自分自身について考える」とは、決まった答えのない問いに向き合うことであり、脳的にはとてもエネルギーを使う行為です。それゆえに、意識的に考えようとしない限り、実は自分のことって考えられないし、学習できないんですよ。けれども“自分”って、いつも一緒にいるじゃないですか。一緒にいる時間が長いから、わかった気になりやすい。そこは他人と同じで、コミュニケーションをとって歩み寄らない限り、“自分”のことは自分にだって理解できないんです。

WORK MILL:なるほど。

青砥:「自分がどうありたいか」という問いの答えに、万人に共通する正解はありません。同じ人間の中でも、ライフステージや周りの環境の変化に影響を受けながら、その時々で答えは変わっていくでしょう。だからこそ、私たちは常に「自分がどうありたいか」と自身に問い続けていく必要があるんです。

気づきの力が、多幸感と働きがいをもたらす
青砥:今後の労働環境において、誰かに指令されてやるような単純作業は、人工知能がやってくれるようになりますよね。すると、働く現場で人間に求められるのは「人にしか発揮できない人間らしさ≒自分らしさ」になってきます。

WORK MILL:それも「自分がどうありたいか」という、自分との対話の先に見えてくるものですね。そうした、自分と向き合うこと、自分とのコミュニケーションを上手にやるためのコツって、何かあるのでしょうか。

青砥:あるんですよ。それは、「サリエンスネットワーク」を鍛えることです。

WORK MILL:サリエンスネットワーク?

青砥:人間の脳にはいろいろな思考のネットワークがあるのですが、大きく3つに分けられます。1つ目は、無意識下でもオートマチックに情報処理や指示出しをする「デフォルトモードネットワーク」。2つ目は、自発的に意識を向けた時に活発に働く「エグゼクティブネットワーク」。そして、この2つの対極的な要素を持つネットワークの切り替え役を担うのが、3つ目の「サリエンスネットワーク」です。脳神経科学の分野ではここ5年ほどで発見され、研究が盛んになっている対象で、“気づきのためのネットワーク”とも言われています。私たちは普段の生活の中で、ふと何かに意識的な状態になる瞬間がありますよね。それまでは気にしなかった電柱が、何かの拍子に急に視界に入ってきたりする。この「無意識から意識への切り替え」を意識的に使いこなせるようになると、物事の見え方や考え方が変わってきます。

WORK MILL:それはどのように?

青砥:たとえば、朝すごく天気が良い日があったとして、それに気づかない人は何も感じないでしょう。一方で、「うわあ、今日はめっちゃ気持ちのいい天気だな!」と気づける人は、その分ハッピーな気持ちになれる気がしませんか? 実際に後者の方は、体内でセロトニンが分泌されていて、気持ちのいい状態になっているんです。このような「何かに気づける、意識を向ける瞬間」が増えていくと、その数だけ学びや喜びを得られる機会も増えていく。サリエンスネットワークを意識的に働かせることによって、1日の中のハッピーポイントが増えていくんですよ。

WORK MILL:幸せを感じられる瞬間を見い出すことが、得意になっていくのですね。働いている中でも、ただ作業的に業務をこなすのではなく、「ちょっと上達したかも」「これは楽しいな」といった気づきを意識的に持とうとすることで、より働きがいが生まれてくるように感じます。

青砥:サリエンスネットワークを意識的に働かせて、気づきの表面積を増やしていくと、それだけ心の振れ幅も大きくなります。自分が何に関心を持っていて、何に感動するのか―気づきの力を鍛えていくことで、「自分らしさ」について考えるための材料が増えていく。そうすると、自ずと「自分ってどんな人間なんだろう?」と意識的に考えられるようになっていくはずです。



江崎栗子
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