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引きこもり青年が被災地ボランティアで見つけた「しんどくない人生」

Posted by ななし on 15.2019 記事 0 comments 0 trackback
以下(リンク)

 東日本大震災を機に変化した人の話は、以前、当連載でも取り上げた。長崎県佐世保市で引きこもっていた中村秀治さん(32歳)も、そんな1人だ。

 中村さんは2011年3月の大震災後、被災地にボランティアとして出かけ、3ヵ月にわたる体験を『おーい、中村くん~ひきこもりのボランティア体験記』(生活ジャーナル)として自費出版。本の反響はジワジワと広がり、18年秋には、日本自費出版文化賞の特別賞にも選ばれた。

 中村さんは小学6年のとき、学校に行けなくなった。不登校の理由は思い出せない。学校が楽しくなくて、しんどかったのかなと振り返る。

 5年生のときから「学校を休みたい」と両親に訴えていたものの、父親はランドセルを放り出して無理やり学校に登校させた。

 以来、生きていることにさえ罪悪感があった。ずっと家にいて、テレビを観るか、漫画を読んだ。子どもの頃から絵を描くのが好きで、風景や人物などを描いていた。

 父親はその後、離婚して家を出て行った。母親からは「~するように」などと言われたことがない。母は当時から引きこもり関係の専門家に相談していたことを、後になって知った。

 25歳のとき、東日本大震災の津波の映像を見て、衝撃を受けた。ボランティアに行きたいと思ったきっかけは、自分でもわからない。

「ボランティアに行きたいという気持ちを伝えたら、母は否定しなかった。『ボランティアよりも働きなさい』と言われることもなく、むしろ前向きに周りの人に相談してくれたのが良かったのかなと思います」(中村さん)

 被災地では、仮設住宅などの被災者を訪ねて、必要としている支援物資を聞いて回る作業にも従事した。

「被災地で孤独に住んでる人がいるなんて、衝撃でしたね。誰にも会えなくて、外にも出る場がなく、引きこもっている。自分と同じ気持ちで苦しんでいる被災者がいるなんて、思いもしなかったんです」

 本来の支援とは、お金やモノではなく、「会いに来てくれるだけでいい」という、普遍的な問題である「つながり」の大切さも実感した。

「今まで引きこもって生きて来て、どこかで働けていない自分が悪いと、社会や他人に対する罪悪感があった。しかし、被災しても、こういう人がいるのなら、苦しくなったら、誰でも引きこもる可能性があるんですね」

 中村さんは、被災者と接することを通じて、「それまで無価値だと思っていた自分自身が実は必要とされる人間だった」と同書で記している。

 何をもって、価値があるとかないとか言えるのかなんてわからない。ただ結局、人と人のつながりは、支えたり支えられたりの関係性なのだと思う。


 ボランティア体験記は当初、コピー用紙に印刷して、周りに配布して終わりにしようと考えていた。すると、佐世保市のNPO「フリースペースふきのとう」のスタッフから「本にしようよ」と提案され、出版社を紹介してくれた。

 出版社の社長は「バーコードを付けて出版しよう」と言ってくれて、母親が60万円ほどの出版費用を出してくれた。すべて売れれば、出費分は賄えるという。

 しんどい引きこもりから、しんどくない引きこもりへ―。―中村さんはボランティアから帰宅後、外形的な引きこもる状態は変わらないものの、昔のような“しんどさ”はなくなり、精神的自立の気持ちができたように思うという。





大崎
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